最善に導く問題解決能力
優秀なシステムエンジニアは問題解決能力を持っているという話をよく耳にします。どのような仕事をするにしてもあった方がいい能力ですが、誰もができることではないからこそ市場価値につながります。では、問題解決能力を身につけるにはどうすれば良いでしょうか。
問題解決能力とは
いつもスムーズで何の問題も発生しない仕事などまずありませんが、問題を乗り越えることができるかどうかは、現場にいる人の問題解決能力にかかっています。問題解決能力がある人は、相手が結果として何を成し遂げたいかをまず把握し、どうすればそれを実現できるかということを多角的な視点で一心に考えることができるので、早く的確に問題や課題をクリアしていきます。問題解決能力は「まず考えてみる」ということがとても重要なのです。
できるかできないかを考えない
問題や課題に対してできるかできないかをすぐに判断する人は、「できない」と一度判断してしまうとそれ以上のことを考えなくなります。そこで思考停止状態になってしまうと、新しいアイデアが生まれないだけでなく、できないことを正当化する理由ばかりを探すようになり、全く生産性のない話になってしまいます。無理なことが誰の目にも明らかな問題を、それでもなおできる方法はないだろうかと考えるところから新しいアイデアが生まれるので、考える前に「できない」の一言で済ませてしまう傾向が自分にあると気づいたら、何か方法があるかもしれないという意識を持ってまずは考えてみる習慣をつけるようにしましょう。
問題を解決するためにニーズの本質を理解する
システムエンジニアが直面する問題や課題は多種多様ですが、どんな問題にも必ず本質があるので、それを見抜く力を身につける必要があります。例えば、顧客が低コストで高品質のシステム開発を希望しているなら、それを無理だとはねつける前にできるかどうか検討してみることは基本です。その時に、顧客が最も重要視しているのがコスト面なのか品質面なのかを正確に把握することができれば、顧客の希望に近づけるために何を優先し、何を切り捨てる必要があるかを考える余地が生まれます。最初から検討もせず100%無理だと言われるのではなく、できるだけ100%に近づける形で話が進んでいくならば、顧客もその結果に納得しやすくなり、満足度を高めることができます。
伸びるかどうかは環境にもよる
問題解決に頭を使うためにはエネルギーが必要ですが、あまりにも余裕がない環境にいると、目の前の仕事をこなすことで精一杯になってしまいます。自分がそのような状態にあることに気づいたら、もっと自分が成長できる環境はないだろうかという「問題」を解決する方法についてまずは考えてみるのもいいかもしれません。